「結婚式を挙げずに写真だけでも残したい」
「何か記念になることをしたい」
「たくさん衣装を着たい」
「フォトウエディングって何?」
今までブライダル業界では結婚写真のことを『記念写真』や『前撮り』という風に言っていました。しかし最近では『フォトウエディング』という言葉も出てきています。「フォトウエディングって何?」という疑問を解決するために、この記事では実際のお客様の実例をもとに『フォトウエディング』のことについて まとめています。
フォトウエディングを行うために確認しなければいけないこと もまとめておりますので、どうぞご覧ください。
フォトウエディングとは?
結婚式関係の写真は今まで、『記念写真』や『前撮り』という言われ方をしていました。何となく、前撮りや記念写真については理解があると思います。結婚式を挙げる前に二人で記念となる写真を残そうという試みです。
しかし、最近出てきた『フォトウエディング』というのは直訳すると『写真の結婚式』です。つまり、結婚式を挙げないカップルが写真撮影だけを行うというものです。
今までも写真撮影だけを行うカップルもいたのでしょうけど、フォトウエディングという言葉が無かったので何をするのか想像しにくい状況でした。しかし最近は好みの多様化も相まって、「結婚式を挙げなくてもいいじゃん」「結婚式は挙げずに写真撮影だけ残そう」という考え方をするカップルが認められるようになったと思います。
100組の新郎新婦がいれば、100通りの結婚式のカタチがあっていいと思います。それは自由性の観点からもそう言えるのですが、二人で色々お話をして、相談して、取捨選択をしていくことで二人の価値観をすり合わせて「夫婦」になっていきます。実はこれがとても良いことだと思います。
1.ほんとのホントに写真だけ
まず多くのカップルが恐らくは行うスタイル。別日に何かしらの催し(披露パーティ等)を予定していて、事前に写真だけを残しておくというようなもの。平たく言えば『前撮り』に近いかもしれません。
結婚式を行わずに、写真撮影だけを行う場合は『フォトウエディング』ですが結婚式というからには、撮影をして「はい終わり」ではなく何か二人の結婚の誓いを立ててはじめて『フォトウエディング』になると思います。
2.おすすめするフォトウエディング
もう一つは、私がおすすめしているフォトウエディングです。別日に挙式や披露パーティを企画しない、本当に写真だけの結婚式です。先程もお話しましたが、やっぱり『結婚式』というからには何か二人の『誓い』を立ててほしい! と思うのです。
どこかのチャペルでなくても、神社や式場でなくても良いのです。どこで結婚式を挙げるかではなく、どんな結婚式を挙げるかでもない、お二人の気持ちが大切だと私は思います。
なので『フォトウエディング』でも家族やご兄弟の皆様にも都合が合えば同席してもらいます。
フォトウエディングの一例
私がお勧めするフォトウエディングはどんなことをするかと言うと、
- 身内の人たちに同席してもらう
- 来て頂いた方に結婚の誓いをたてる
- みんなで写真撮影をする
こんな感じです。これだけ見ると「結婚式と変わらないんじゃないの?」という風に思われるかもしれませんが、確かにその通りです。
でも『フォトウエディング』です。個人的にはこれがフォトウエディングのあるべきスタイルだと思ってお客さんへ提案しています。あくまで『写真が中心の結婚式』ということなんですが、結婚式みたいなことをします。実際の例をご覧ください。
1.まずは二人で写真撮影を楽しむ
まずは二人で色んな写真を撮影します。撮影場所によって、撮影イメージによって撮り方は異なりますが撮りたいイメージがあれば事前にお打ち合わせをして詰めていきます。
この時間、本当に新郎新婦のお二人は楽しそうに過ごされています。写真に声まで入るカメラがあればもっと記念にもなるし、楽しいのにな。
2.みんなが揃えばスタート
みんな揃ったら『フォトウエディング』スタートです!結婚式の進行にのっとって撮影をするのですが、新郎入場の時にお母さんと腕を組んで入場してもらいました。お母さんがとてもうれしそうで、いつぶりに腕を組んで歩いたんでしょうね。そんなことも思い出してもらいながらの入場です。この時もみんながカメラを手にたくさん写真を撮っています。
続いて新婦入場。もちろん結婚式ではないのでリハーサルもなしにぶっつけ本番でお父さんには新婦と歩いてもらいます。でもドレスを踏まないように気を付けて歩くお父さんと、お父さんを頼りにしている新婦がとても良い表情ですよね。
それを見守るお母さんも主役です。この時にカメラマンから
「ちょっと止まってください!このシーンはこの角度とこの角度で撮りたいんです!」
とか提案しながら良い写真を残していきます。『フォトウエディング』だから進行に沿う必要もなく、流れを止めてはいけないこともないんです。みんなで「ああでもない、こうでもない」と模索しながら撮影するのも楽しいです。
そしてお母さんからベールダウンをしてもらいます。お母さんがこうして新婦の着るもののお手伝いをするのって、恐らく新婦が生まれてから小学校に入るまで毎日されてきたと思うのですが、そんなことを思い出しながらしてもらいます。
二人が揃ったらみなさんへ向けて二人の結婚の誓いをたててもらいます。『二人の約束事』なんかをみなさんへ発表してもらいます。全員が近い位置で進んでいくので無茶なお約束をすると
「本当に守るんだな!俺たちが証人だぞッッ!」
と、ヤジが飛んできたりします。きっと二人もこの場で誓ったことは、これからの夫婦生活の基盤になっていくのではないでしょうか。
この間もみんなで写真を撮ります。お父さんのこの表情、「僕が一番娘を綺麗に撮るぞ」と思って色んな角度を試しながら動かれていました。
新郎の姪御さんがいらっしゃったので、リングガールとしてお手伝いいただきました。とても仲の良い姉妹で指輪を渡すときに「〇〇兄ちゃん、〇〇ちゃん、結婚おめでとうございます!」と大きな声で言ってくれました。
そして指輪の交換をしていただき、二人には誓いの口づけをしていただきます。この時もみなさん近くまでカメラを持ってベストショットが撮れる場所を探します。みなさんが撮れるまで二人には頑張って口づけをしていただくので結局30秒くらいされていたような・・・。笑
「まだ撮れてないよ!まだ離したらダメダメ!」
周りから声が掛かって、息が止まるか心配でしたがすごくいい雰囲気でした。
そして結びのシーンはフラワーシャワーです!このシーンは2回撮りなおしました。「せーのっ!」という掛け声で順番にフラワーを投げてもらったんですが、撮る瞬間にみなさん良い笑顔でご協力してくださいました。とても嬉しかったです。
フォトウエディングをするために確認しないといけないこと
フォトウエディングをする場合は、式場や神社・ホテル等で結婚式を挙げないということになります。その場合、確認してほしいことが一つだけあります。
両家の親御さんに必ず確認してください。
何を確認するかというと「結婚式は挙げずに、写真撮影だけを行う」ということです。親御さんによっては結婚式を挙げてほしいと希望を持っていることも考えられます。ただし、両家が揃っている場所(両家顔合わせ等)で、確認するのは控えてください。絶対に親御さんの本音は出てきません。
「両家の顔合わせっていつ行うの?」 「顔合わせの時に皆揃うから、結婚式の話を進めたい」 「顔合わせの時に用意するものって?」 こんな疑問を抱えているカップルは多いのではないでしょうか?は […]
両家の親御さんの了承を得られてはじめて、フォトウエディングを進めるのがベストです。
まとめ
当日、お母さんから「こんな結婚式もあるんだねー、素敵な結婚式やわ」とお言葉を頂きました。
妹さんも感極まって目を真っ赤にして泣いておられました。どんなスタイルの結婚式をされても良いかと思いますが、周りの人たち(参加するゲスト)の理解や協力があってはじめて成立するのが結婚式です。
二人が「私たちはこういう風にしたいから!」という風に進める前に親御様の了解を得たり、みんなのことを考えて「もっとこうしたほうが良いかもね」ということを二人でたくさん話すことが大切だと思います。二人でたくさんお話をして、お互いの価値観を共有する、理解することが「夫婦」のカタチを作る第一歩です。
そんな風に考えていくと、二人の結婚式で大切にしたいことが見えてきて「何をするのか、誰に何を伝えるのか」が明確になり幸せな結婚式を挙げることができると思います。
ちなみに、このフォトウエディングの後はお着替えをしてご家族様でお食事に行かれました。みなさんたくさん写真を撮られていたので、撮影データを話のネタに楽しい会食になったかと思います。