スキンヘッドの花嫁。結婚式は挙げずに写真だけのフォトウエディング

「病気で髪を失うこと」

「染色体異常で髪を失うこと」

「自分で髪を抜いてしまうこと」

「アレルギー物質により髪を失うこと」

 

自分の身体から生えている髪の毛やまつ毛、眉毛等が無くなるなんて想像したこともありませんでした。でも突然髪の毛が無くなることだってあり得る話だと、今回色々調べていて気づかされました。

 

この記事では、髪の毛が無い実際の花嫁の内なる強さに感銘を受けたので是非皆様にも知っていただきたいということでご紹介 させていただいております。

スキンヘッドの写真を撮りたい

 

「結婚式は挙げずに写真だけ撮りたいです」

 

2020年7月。もともと、沖縄でのフォトウエディングを考えていたようですがコロナの影響でキャンセルして国内での写真をお考えでした。どんな写真を撮るか、何を着て写真を撮るか話している最中に新婦がこんなことを言いました。

 

――撮影の中で、スキンヘッドの写真も撮ってほしいんですけど可能ですか?

 

僕は驚きましたが、平静を装い二つ返事で「全く問題ない」ということを伝えました。なぜ驚いたかと言うと僕の頭の中では、

 

【髪の毛が無くなるという症状=抗がん剤】

 

という図式しか思い浮かばなかったからです。

 

身体のことを考えると負担がないように、サロンの空調は大丈夫か、ずっと立ったり座ったりすることに負担はないか、撮影スケジュールに無理はないか……心配事がたくさんあります。

 

ただ、その場で「なぜですか?」とは聞けず後日お聞きすることにしました。

 

 

新婦思いの新郎

後日、衣装合わせに来た新郎新婦。先に新婦へ試着室に移動してもらい、新郎へ確認してみました。

 

「スキンヘッドでの写真撮影ですが、何か僕たちが気を付けなければいけないことはありますか?もし差し支えなければ色々教えてほしいんです。」

 

――彼女のことなので、僕からは何も言わずにいます。ただ、宮崎さんやスタッフさんがそのように気を遣ってくれているということを僕から彼女に伝えますね!

 

ナイーブな事なのでいきなり本人にズケズケと『ワケ』を聞くのも失礼かと思い、僕たちに出来ることがあれば教えてほしいということを伝えました。

 

しかし新郎は「彼女のいない所で僕の口から伝えることはできない」ということでした。

 

僕は恥ずかしく感じたとともに、2人の信頼関係がハッキリと見えたことに嬉しさも覚えました。

 

新婦の口から「スキンヘッドの写真を撮りたい」と言ってくれているので、ご自身が髪の毛が無いということをきっと受け入れていると認識していましたが、本人が「言いたいこと・言いたくないこと」があって当然です。変に気を回してしまったことを恥ずかしく思いました。

 

 

彼女の口から

――身体はいたって健康そのものですので、お気を遣われなくて大丈夫ですよ!ありがとうございます。

 

試着が終わって、2人と話し合いましたがスキンヘッドになった原因やワケをお聞きすることはありませんでした。

 

それならば僕たちはいつも通り、自分たちの仕事をするだけです。何か特別な事はせずに、ありのままの2人と素敵な記念になるように尽力するだけです。

 

 

ウィッグでの写真撮影

和装とウエディングドレス。2着の衣装で撮影をしました。いつも付けているウィッグを着用して、ヘアメイクさんにいつも通りヘアアレンジをしてもらいました。

 

スキンヘッドの写真撮影はウエディングドレスで、撮影の最後にしましょうと計画していました。

 

 

スキンヘッドの写真撮影

凄く綺麗です。

良いことを言おうとか、カッコよくまとめようというつもりはないのですが、スキンヘッドの写真撮影をしたときの新婦の表情はすごく良かったんです。

 

「ウィッグを外して、ありのままの自分を表現したい」

 

そんな思いでスキンヘッドでの写真撮影を希望されたのだと思いますが、表情にも表れていました。

 

新郎以外の人にも見せてカメラを向けられていることは、きっと少なからず抵抗はあるはずです。ですが、自分を受け入れて表現するその顔はウィッグを付けている時よりも何倍も表情が素敵に見えました

 

 

 

ASPJという団体

脱毛と一言で言っても先天性のもの、後天性のものがあります。ご自身で髪の毛を抜いてしまう病気や抗がん剤治療、他にも毛染め液が原因で髪の毛が抜けてしまう例もあるようです。

 

そうして「髪の毛を失った女性」を支援する団体があることを今回、新婦に紹介していただきました。それが「ASPJ」という団体でした。

 

〇ASPJ

Alopecia Style Project Japan(アルペシアスタイルプロジェクトジャパン)

・Alopeciaは髪を失った状態のことを言います。

脱毛症、抜毛症、乏毛症、無毛症、治療による副作用など様々な理由により髪に症状を持つ女性と子供たちのコミュニティです。

※引用:ASPJ公式HPより引用

 

ASPJには新婦も所属されていて、撮影当日は団体を取材する新聞記者の方もいらっしゃいました。

 

女性にとって髪の毛が無くなるということは本当につらいことだと思います。しかし、それも受け入れて同じ境遇の人たちと痛みや苦しみを共有して分かち合いで減らしてく。

髪がないことも自分の一部として受け止めていこうという思いをもって団体に参加されているそうです。

 

だから写真撮影の時にあんなに素敵な表情で撮影できたんだと実感しました。

 

まとめ

髪が無かったり、五体満足じゃなかったり、何か自分と違った所がある人に対して世の中的には不思議な目を向けられるような気がします。

 

ですが、そういう人たちは「そこも含めて自分」という風に、全て受け入れて自分を愛せているような気がします。遠くから見ると分からないけど、近くでお話を聞いたり、関わってみると「なんて明るい人なんだろう」と驚かされます。

 

コンプレックスを抱えている人が多いと思いますが、考え方も多様化している世の中で、もっと広い目で色々な事を受け入れられる世の中になるように微力ながら僕もこのブログで紹介して、少しでも知っていただきたいと思い記事にまとめました。

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